設立から2年   「市販後調査」も着々と進展

 4月からいよいよ特定健診・特定保健指導が開始される。これはメタボリックシンドローム対策であり、一次予防をより積極的に行っていこうというものである。しかし大阪府内科医会は2年も前から一次予防の必要性に着目し、実地医科自身が生活習慣改善の必要性を市民に啓発し、疾患予備軍の人に対してより早期に通院を促し、適切な療養指導を行うことが大切としてきた。

 またサプリメントや健康食品への依存度がますます高まりを見せている中、果たして言われているだけの効果があるのか、本当に安全なのか、厚生労働省なども調査が必要とは言っているが、法整備は今ひとつ進んでいないのが現状である。

 市民に目を向けて活動を続けている大阪府内科医会では一昨年の「女性と医師が語り合う会」でのアンケート調査から「6割強の人がサプリメントや健康食品を利用している、そして9割近くの人がサプリメントや健康食品を使用していることを主治医には話していない」という現状を知り、医師自身がもっとこれらに目を向けて、さらに本当に安全なのか、有用なのかを検証する必要があると考えた。

 そのような考えに基づき、平成18年4月に()住友病院病院長の松澤佑次先生を顧問にお迎えし、大阪府内科医会が中心となって生活習慣病の各分野の専門家、栄養士・看護士・薬剤師などを構成員として大阪生活習慣病ネットワークを立ち上げ、生活習慣病予防に取り組む地域ネットワークづくりを開始した。

 具体的活動の一つとして、生活習慣病予防を目的とした機能性食品に関する臨床研究が挙げられていたが、今までに5つの商品に関してアンケート調査やモニター調査を行ってきた。先生方のご協力により、すべてにおいて調査目標数をクリアし、順調に推移し、調査結果も興味深いものとなっている。調査結果は依頼各企業に報告するだけでなく、調査に参加していただいた先生方にもお知らせし、さらに学会発表や論文投稿を行う方向で(下記参照)、企業と医師が結果を共有し、今後の展開に役立てていく方向性である。

 「グリナ」の調査結果は日本臨床内科医学会で福田正博副会長によって発表され、発表後、日経メディカルから取材を受けるなど、高い評価を得たことは前号でもお知らせしたが、さらに日本臨床内科医会会誌平成19年第5号(3月10日発刊)に掲載された。

 モニター調査のみを行った「プログラミール」は第1報を糖尿病専門家向けのプラクティスに投稿予定で準備を進めており、同時に第2報も作成中である。「ラブレ」は日本病態栄養学会において発表し、さらに同会誌に掲載予定である。「ダノンビオ」は報告書もできあがり、「薬理と治療」に投稿準備中である。昨年秋から調査開始した「天海の水」は調査結果を現在、解析中である。

 このようにすべての調査において結果を残しているが、さらにこの活動を通して、調査以外の良い点も出てきている。それは参加されている先生方がサプリメントや健康食品の実態を知り、通院目的である疾患以外の話をすることで、患者とのコミュニケーションがより強くなったことを感じられていることである。

 お待たせしました!! 新たな調査食品 決定

 次の調査食品を望む声が日に日に強くなってきていたが、このたび、審査会・理事会で承認され、新たな商品の調査が始まることとなった。それはアサヒフードアンドヘルスケア株式会社の「紅麹Dr」である。今回は高コレステロール血症および高LDLコレステロール血症に対する有効性および安全性を調査するモニター調査である(総コレステロール値が200240mgdlの範囲またはLDLコレステロール値が120160mgdlの範囲)。「紅麹Dr」はその名からも分かるように米を紅麹菌発酵し得られた紅麹を乾燥粉末化したものである。天然スタチン(モナコリンK=ロバスタチンを含んでいることから、今回の調査となった。総コレステロール値などに制限があり、調査食品の摂取前と摂取後に簡単ではあるが検査が必要であるなど、若干、対象者は絞られるとは思うが、大規模なアンケート調査ではなく、結果を得るためのモニター調査であることをご理解いただきたい。、また、他の食品の導入も決定間近である。「市販後調査」の意義を今一度、ご理解いただき、多くの会員にご協力いただきたい。