一丸となって国民の健康を守ろう  

大阪府医師会理事 中尾 正俊
 

この場をお借りし、現在の社会保障制度について少しお話をさせていただきます。
 先生方も日々の診療において診療報酬や患者負担の増額についてなど、多くの問題についてお考えになっていると思います。診療報酬においては平成14年9月に老人医療において定額から定率へと負担金が増え、昨年4月には社会保険本人の3割負担が行われてきました。支払基金の報告によると、やはり社会保険本人の受診抑制はかなりかかってきているとのことです。このような患者の自己負担が多くなったということに関して、やはり我々はもう少し考えていかなければならないのではと思っております。昨年3月、小泉内閣において、混合診療、株式会社の医療への参入が閣議決定され、今月、骨太の第4段として打ち出されています。 現在、規制改革民間解放推進会議で混合診療を解禁する方向で具体的な手法を踏み込んで検討していくということになっています。
 来年は介護保険制度の見直しが行われようとしています。この見直しで一番の問題点は、利用者の自己負担を1割から3割に上げようということです。もしそのようなことになったら、利用者は非常につらい思いをされることになるわけです。2点目として、その翌年の平成18年に介護報酬と診療報酬の同時改定があります。どのような数字が出てくるのか分かりませんが、いずれにしても非常に厳しい数字が出る可能性があるものと先生方にも考えいただきたいと思う次第です。そして老人医療制度の見直し、最終的に医療制度改革にもっていくというところで、現在の混合診療の動きをみると、非常に危惧するものであります。 
 本年4月より、植松大阪府医師会前会長が日本医師会会長として頑張っておられます。日本医師会としては、このような制度改革に関して、国民の健康と福祉を守るためにも、真っ向から対峙していかなければならない、その方策として、国民の力をも借りて政治の場で戦うことが必要としております。先生方のご尽力をお願いする次第です。
 診療報酬に関するもう一つの動きとして、内科系医学会社会保険連合(内保連)で、一般内科診療所での技術評価のあり方を検討する「内科系診療所委員会」を作る方針を固め、来月7月に設置されることになりました。内保連には日本臨床内科医会の國島修常任理事が副代表として入っておられますが、國島先生は、内保連という場は、病院の内科診療の技術評価に関しては真剣に評価してきたが、一般診療所に対して内科診療の技術評価をしてきたのかということを常々申されており、その点で今回、委員会が設置されることとなりました。内保連の場でしっかりと検討され、平成18年の診療報酬改定に反映されることを期待するものです。
(6月12日:大阪府内科医会臨時総会挨拶より